オレの名前はドルク。
5歳の時に、ハルちゃんという嫁さんが来た。
来た、と言うよりは押しかけられた感じもするが
気にしないことにする。
寒い冬がやってくる頃
ノブナガにポルちゃん、チルクにミヨ、かぃにみかん、、
回りがふたりになり、ヒナたちの声が聞こえてくるようになった。
ハルちゃんも子供が欲しいらしく卵を産んだ。

おかぁは、オレたちの部屋にも大好きなつぼ巣を入れてくれた。
オレたちの卵が巣にいる!
オレはつぼ巣が好きなのでハルちゃんと一緒に
卵を温めたりしてみた。
しかし、回りの部屋のようにヒナの声は聞こえてこなかった。
それでもハルちゃんは、産み続けた。
おかぁはハルちゃんの身体を心配して
つぼ巣をなくしたりしたが、それでもダメだった。
ハルちゃんは、どうしても子供が欲しかったのか?
根負けしたおかぁはまたつぼ巣を入れてくれた。
オレは6歳になっていた。
春の兆しの頃、、産まれた!待望の子供だ!

オレは顔には出せないが嬉しかった!
小さい口を開けてゴハンをせがむ子供に
たくさんゴハンを食べさせた。
ハルちゃんも元気に良く子供の面倒をみる。
子供たちも日に日に大きくなっていった。

目が明く頃
おかぁは、他の子たちと同じようにオレたちの
変わりに育ててくれた。
ちょっと寂しかったが、おかぁを信じて任せてみることにした。
さらに子供たちは無事に大きくなっていった。

5羽のうち4羽はよそのうちに行った。
身体の小さかったルルクが残った。
オレは初めての子育てをしてハルちゃんの母性の強さに
びっくりし見なおした。
ハルちゃんも卵を産まなくなり
ふたりで落ち着いた日々を送れるようになっていた(…続く…)