オレの名前はドルク。
また暑い夏を過ごし秋が来た。
ハルちゃんは、卵を産むことなく落ち着いていた。
年が明ける頃、おかぁとアネキは別々に暮らすことになった。

アネキは中学生のころからの付き合いだ。
よくイタズラして困らせたな。
ひとりになっても頑張れよ!
おかぁには新しいおとぅができた。
暮らしなれた練馬を離れ、おとぅが暮らす伊勢原へ引っ越すそうだ。
おとぅは、オレたちのために部屋や手作りラックを用意してくれた。

オレたちは、部屋ごとビニールに包まれ、おとぅの運転で
初めての引っ越しを経験した。
1番陽当たりが良く静かな場所だ。車の音もしない。
しばらくはみんな落ち着かないようだったが
時期になれた。
ハルちゃんも落ち着いたようで卵を産んだ。

日を空けて2羽の子供が産まれた。
この頃、オレは8歳になっていたが、
子育てにはまだ自信があった。
この歳になって!とおかぁはビックリしたようだ。
いくつになったって子供は可愛いもんだ!
ハルちゃんもこの年秋には4歳になる。
もうあまり無理はさせられない。
この子たちも途中からおかぁが育ててくれた。

元気に育った子供たちは、よそのうちにいった。
ハルちゃんは、続けて卵を産んだが
この子たちがオレたちの最後の子供となった。
新しい家で過ごす初夏は、山からの風が入り心地よかった。
おかぁも仕事を辞め、オレたちと居る時間が増えた。
食事もうまいし、空気もうまい!
おとぅが作ってくれた遊び場も快適だ。
またハルちゃん、子文たちと一緒の時間が過ぎていく。
この年の初めに
若いころ遊び相手だったミヨが眠った。
初夏には初恋したポルちゃんが眠った。
オレより若いやつらを送る歳になっていた(…続く…)
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